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白目は白い?黒目は黒い?

 「しろ目」は白く、「くろ目」は黒く見えますよね。これが本当の目の色なのでしょうか?  「しろ目」といわれている部分の表面は「結膜」という透明な膜で覆われています。白く見えるのは結膜の下にある「強膜」という眼球の一番外側の膜が白いからです。「結膜炎」を起こしたときに目が赤くなりますが、この透明な結膜が炎症を起こして赤くなっているのです。この赤みは「充血」といい、結膜の細い血管がうっ血して太くなっているので赤く見えるのです。よく見ると結膜の血管が一本々々、すじ状に太く膨れているのが判ります。
 結膜が赤くなるのにはもう一つあります。それは「結膜下出血」です。これは結膜炎のときのすじ状の赤さと違いベタッとした赤さで、透明な結膜と白い強膜との狭い隙間に出血しているのです。手や足などをぶつけた時に青く皮下出血(内出血)したのと同じです。皮膚には色素があるので皮下出血や血管は青く見えるのですが、結膜は透明で色素がないため結膜下出血では血液(赤血球)の色がそのまま赤く見えるのです。皆さんはしろ目が真っ赤になったのを見てビックリしますけれども、ほとんどの場合、この結膜下出血は心配することはありません。目をこすったりぶつけたりしたときに結膜の細い血管が切れて出血したのですが、このときの出血量は1滴分もないほど少量です。
 それでは「くろ目」は黒いのでしょうか。黒目といわれる部分は「角膜」という膜で実はこの膜は結膜よりもっと透明な膜なのです。角膜には血管もなく色素もありませんから病気や怪我をしない限り透明です。この角膜を光が通って初めてものが見える訳ですから、ここはきれいで透明でなくてはなりません。
 くろ目が黒いのは、角膜の奥にある「瞳孔」(ひとみ)の周りの「虹彩」(日本人では茶目)や眼球自体の色素によって眼球内に光があまり入らず、眼球内が暗いために黒く(暗く)見えるのです。しかしこれは「有色人種」の場合であって、色素の少ない「白人」では我々がくろ目と呼んでいるところは黒くありません。「青い目」や「緑の目」になります。昔から目が真っ赤になっている人に「ウサギのように目が赤い」と言いますが、実はウサギの目のしろ目は赤くありません。くろ目が赤いのです。白ウサギには色素がありませんので、くろ目が赤く見えるのです。黒や茶色のウサギのくろ目は黒いのです。最近ウサギにお目にかかることがありませんが、機会があったら目を良く見て下さい。
 ここで皆さんにお願いがあります。先ほどお話したように、透明でなければいけない黒目が白く濁ってしまったために目が見えなくなってしまった方がたくさんいますが、この方々の目を見えるようにするには「角膜移植」という手術をする以外に手立てはありません。角膜移植手術には移植するきれいな角膜が必要です。全国にある「アイバンク」というところで角膜移植に必要な眼球を斡旋しています。残念ながら「脳死を死とする」という臓器移植法ができてから多くの方が眼球や腎臓も脳死状態で摘出すると誤解してアイバンクに登録する方の数が減ってしまいました。眼球や腎臓は心臓移植と違って「脳死状態」で摘出する必要はなく、死亡が確認された後に臓器を頂くことになりますので、臓器移植を必要としている患者さんのために、皆さんもぜひ「アイバンク」や「腎バンク」に登録してください。よろしくお願いします。
 これは冗談ですが、両方に登録すると「アイ・腎バンク」(愛人バンク)と言います。(笑い)



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