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「海外での感染症を予防するために」― 一般的注意―
1、まずはしっかりとした旅行プランを
海外旅行は夢多く楽しいものです。その楽
しい夢をかなえ、楽しく旅行するためには留
意しなければならないことが多々あります。
その一つはご自分の健康を維持することです。
特に気を付けなければならないのが海外感染
症です。
第一にご自分の健康状態と、渡航先、滞在
地の医療事情、予防接種の必要の有無などを
入念に調べ、プランをしっかりと立てること
が大切です。
2、次のような旅先のリスク状況を正確に把
握してから出かけるようにしましょう。
@渡航先が先進国か発展途上国かA滞在地
が都市か田舎かB滞在日数が短期か長期か
C旅行形態が個人か団体かD宿泊先が近代
的なホテルか民宿やキャンプ場などかE自
分や同行者の健康状態が健康なのか何らかの
病気があるのかF予防接種を済ませている
か否かG妊娠しているか否かH子どもを
同伴か否かI渡航先の治安状態、テロ
情報等々、渡航先のリスク情報を充分調
べて把握しておく必要があります。
3、一般的な旅の注意点10か条を記載
します。(出典:Textbook of Travel M
edicineより)
@出発準備:体調を整える。必要な予防
接種を済ませ、常用薬、予防薬を準備し
て下さい。
A食べ物:生もの、生野菜、魚介類など
は、加熱などの調理をしていないものは
食べないようにして下さい。乾物や皮をむけ
る果物は大丈夫です。
B飲料水:ミネラルウオーターや煮沸した水
を使って下さい。氷も感染の危険があります。
C昆虫:マラリア、デング熱、日本脳炎、ウ
エストナイル熱などの流行地では蚊に刺され
ない工夫をして下さい。長袖を着用したり、
蚊取り線香や防虫剤、昆虫忌避剤を使用して
下さい。
D動物:野生動物(犬、猫、猿、きつね、こ
うもりなど)には近づかないことです。また
ヘビ、サソリ、ムカデ、ダニなどに注意して
下さい。素足で歩かないことやブッシュに入
らないことが大切です。
E性行動:行きずりの性行為は禁物です。ク
ラミジア感染、B型肝炎、HIV、梅毒、淋
病などの感染症があり、知らずに日本に持ち
帰ることになってしまいます。
F脱水:気温が高い地域では、帽子をかぶり、
水分補給に気を配ってください。
G日光:紫外線が強い地域もありますので直
射日光は避けて下さい。帽子やサングラスを
使用したり、日焼止めを使用して下さい。
H高度:高地では気圧が低く、酸素が薄くな
ります。飲酒を控えたり、走ったり過激な動
きは避けて下さい。
I外傷:交通事故、傷害事件に巻き込まれな
いように細心の注意をして下さい。
4、最近耳にするエコノミークラス症候群と
はどのような病気なのでしょう。
飛行機内で長時間座り続けると、足全体がむ
くみます。これは、血液中の水分が血管の外
にしみ出すために起るのです。水分が少なく
なった血液は、ドロドロと粘度が増し、血栓
を作りやすくなります。とくにコーヒーやア
ルコールを摂取すると、利尿効果でさらに血
栓ができやすくなります。血栓が血液の流れ
にのって肺まで到達すると、肺に詰まって
(肺塞栓症)呼吸困難や胸痛、意識喪失など
の症状が出現し、重症の場合には死亡するこ
ともあります。
病名はエコノミークラス症候群ですが、エ
コノミークラスのみならずビジネスクラスで
も当然に起りうる疾患です。また飛行機だけ
でなく、大地震被災地では車で生活していた
方々にもこの病気が起っています。予防には
足の上下運動をして、水分を摂取して下さい。
また1時間に1回くらいはトイレに歩いたり、
体操したりして血行を良くすることが一番大
切です。
5、携行薬品(一般薬)と衛生用品
常用薬は絶対に忘れずに携行して下さい。一
般的に海外で病気になった時には、日本のよ
うに簡単に病院を受診できませんし、薬も手
に入りにくいとお考え下さい。医療機関で処
方されている薬は必ず持参して下さい。
持参したほうが良い一般薬は、胃腸薬、整
腸剤、便秘薬、かぜ薬、咳止め、解熱剤、鎮
痛剤、酔い止め、かゆみ止め、防虫スプレー
などです。また、蚊取り線香、マスク、とげ
抜きなども持参したほうが良いでしょう。子
どもさんと同行するときは、使い慣れた座薬
などはお忘れなく。
楽しいはずの海外旅行が、渡航先で揉め事
に巻き込まれたり、病気や怪我などで大変な
ことにならないように、前もって十分な情報
を把握して、準備をしておきましょう。
(社団法人日本医師会発行「海外旅行必携
ハンドブック」より転載)
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