2007年
3月1日発行
No.121
頭痛(ためしてガッテン(NHK)視聴後感想)

 先日放送された「頭痛」の内容は非常に興味があるものでした。頭痛で困っている方が全国で300万人に達しているそうです。
 頭痛持ちの大部の方が自分の頭痛の診断を誤っていることがNHKの番組に協力した方々の調査から判明しています。
まず、頭痛の正しい診断をして適応の薬を処方されることが必要となります。
 頭痛は片頭痛、緊張性頭痛、混合性頭痛などがあります。自己判断で市販の薬を長期に服用した結果、薬物依存性の頭痛を生じ、次第に服薬量の増加があり、遂には日常生活に支障を来たした例が紹介されていました。この場合、薬物を中止するこ、とで頭痛が軽快しています。私自身は典型的な症例は経験していません。薬物の乱用が脳の頭痛に対する感受性を増加させ、頭痛がより強調されてしまう結果となります。
 片頭痛では疹痛のために数日寝込んでしまったり、痛みが頸部に放散する場合もあります。
 これが緊張性頭痛ど混同される原因となっています。片頭痛といっても、いつも同じ側ではなく、両側に頭痛が出現する人もかなりあります。
緊張性頭痛はまず頸部や肩部が生じ、次いで頭痛が生じます。混合性頭痛はどちらか判別困難なものです。
 投薬はそれぞれ異なります。医師の判断にお願いすることにしましょう。また投薬経過中に有効な薬剤が見出たされる場合もあります。
 私の意見ですが、薬物の依存がなく、過量にならなければ、頭痛に対して服薬を恐れず続行した方が得策です。薬物を恐れ、寝込んでいても人生が短縮するだけです。頭痛の予防に対して、ガッテンの番組でも日記をつけることを推奨していました。これによりさまざまな誘因が発見できます。当院でも準備できますから、ご希望の方は申し出てください。
 最後に、頭痛にはいろいろな疾患が原甲になっている場合があります。一度は脳、眼、鼻などの精査をしておくことが必要です。
(院 長)