2008年
7月1日発行
No.129

       新さわやか健診について

政府が本年より、病気予防のため、医療費削減のため導入した検査に前橋市と医師会と協力して以前の「さわやか健診」よりやや後退したとはいえ、他市町村よりは優れた検査が導入されました。今のところ、出足はそれほどよくありません。市民の方々は自分の健康に関心がないのでしょうか。また悪いデータが検出され、それが市の方に伝わり、指導の対象になるのが嫌なのでしょうか。今後も以前のように気楽に検査を受けるようにお願い致します。

特に変わったことは、総コレステロールの値がなくなり、代わりに低密度コレステロール値が測定されることになりました。これが高いと注意しなくてはなりません。判定の基準ですが、全体に厳しい値となっています。特に血糖の値は70歳を過ぎた人にはもう少し寛容であってほしいと思います。私自身に当てはめると非常に苦しい立場になります。

患者さんは朝食抜きで来院してくださる方は少なく、食後2〜3時間でいらっしゃる方が多く、やや高い血糖値が得られる方が多くなります。食事の内容、体の動かし方で多少変動があります。200mg/dl以上であれば注意が必要ですが、180mg/dl以下であればそれほど心配しないで下さい。

HbAlcという値は過去1〜2か月前の高血糖の指標となっているものです。政府の指導は、5.2以下という値ですが、5.8位までは容認できると思います。検査票にO印で各項目の判定を示しています。基準値を少しでも超えると指導の項目とせざるを得なくなります。

70歳以上になればかなりの人が耐糖能といって、血中の糖の代謝をする力が低下するものなのです。5.2以上あれば、アルコール類、甘味類などの過剰な摂取には注意しなければなりません。

腹囲も問題の多い項目です。男性の85cm以上は異常となりますが、青年壮年時代にしっかり労働を行った方など当然に骨格形成がよく、腹囲は85cmを突破することになります。

                                      (院長)