1989年
3月1日発行
No.13

               

     平成元年によせて

新年になってから、何となくせわしく過ごした1箇月でした.この新聞で皆様の健康に有益な記事を書くのが、当然なのですが、この所行き当りばったりになったことをお許し下さい.

昭和天皇の御不幸があり、平成という年号に変わったことで、昭和というすでに印刷された字を消しつつ、昭和一桁の私は過去の急激な変動の中を過ごして来たことをつくづくと想い出します.

現在は比較的平穏にあり、経済は繁栄を極めています。しかしそのツケとして、平成になってからも政界は大さわぎです、リクルートコスモス"という会社が業績を伸ばそうとして、盛んに献金を政治家に行っていました.政治家は複雑な経路を経て受けとれば、汚職につながらないと考え、株式を利用して金を受け取った形になっています.我が群馬県の誇り"である前総理・中曽根さんもこれに係わり、この原稿を書いている迄に竹下内閣の大臣が3人も辞め、衆議院議長、民社党の塚本委員長も献金を受けていて、大さわぎです。大喪の礼の2月24日迄は竹下さんも絶対に安泰でしょうが、諸外国に恥をさらさないようにして欲しいと考えます。

政治に金がかかることは分りますが、国民が自覚して政治家に金を浪費させる状況を排すようにして、良い政治を行うよう監視しなければなりません.遠い将来の課題でしょうか。

私達にとって4月からやっかいな事が待ちかまえています.消費税がそれです,間接税が導入されて私達の生活が向上するか、それに見合った大きな所得税の減税があれば良いのですが、これからの課題は大きいと思います.

診療費もこれを避けては通れません。医も複雑な算術のもとに成りたっています.政府の決めた診療技術料や薬価基準は全てが合理的に決められている訳ではありません.これに3%の消費税が加わり、窓口の支払いも皆様にとって不審な点もあろうかと存じます。お気軽に窓口にお確め願えれば幸いです.  

(院長)