2009年 11月1日発行 No.137 |
腰部脊柱管狭窄症
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長寿社会に至った現在、腰部脊柱管狭窄症が増加してきました。これは脊椎の構成部分の一部で、背骨に囲まれた巾心部分の脊髄や脊髄神経が通る直径2p位の管腔が、変形性脊椎症という老化現象などにより、狭くなる現象です。
1.変形性変化によるもの
@脊柱管の中心部分の病変
A脊柱管の末梢部分、外側陥凹部、神経根管
の狭窄病変
B変形性変化による骨変形の結果の病変
2.混合型
上記の病変が同時に出現する場合
生来脊椎に病変があって更に狭窄する場合
腰椎椎間板ヘルニアを合併する場合
3.医原性病変
@ヘルニア手術やその他の手術で脊椎の一部を切除したり、固定術を行った場合
Aヘルニアのため、椎間板の収縮術を行った場合
4.外傷で脊椎損傷を来たし、更に経年変化を生じた場合
5.他の色々な疾患の結果生ずる場合
ぺ一ジェット病、癌などの骨病変が生じた場合
当院でも脳疾患で通院されている方、若い時に重労働をされてきた方などが、老化により腰痛や坐骨神経痛になって通院されています。今まではX線撮影や臨床症状により診断し、治療を行ってきました。それに加えて、当院では以前よりMRI装置による正確な診断を行うよう努力してきました。本年4月から装置を新しくし、更に詳しく病態が分かるようになりました。
次回は脊柱管狭窄症に対して理解が得られるよう、説明していきたいと思います。
(院長)