1995年
1月1日発行
No.48

               

     医療費改定について

平成6年の10月、医療費の変更がありました。窓口で大きな混乱もなく過して来ましたがなかなか言いにくかったのは入院費のうち食事代の請求をお願いすることでした。現在のところ、入院時食事料1500円のうち、特別な場合を除いて600円を負担していただくことになったのです。入院して一日中全く食事を摂らない場合は負担しなくても良いのですが、一回でも食事をされた場合は600円の負担をしていただくことになります。食事も治療のうちの一つと考えられるのですが、家庭でも病院でも食事をするのは生活の一部であると決めつけられたようです。

全体に医療費の出費が国家財政を圧迫し、更に不況による税収入の不足もあり、今度は厚生省は何を目論んで来るか、不安な面があります。その他、変更になった大きな問題は、他の施設では入院費の負担額の上昇のみられる場合が出現したことです。勤務する看護婦の数により、私の開設している診療所でも4段階に分かれ、病院群では更に複雑に分かれます。同じ病気で同じ日数入院しても、入院施設により支払い額は一定でなくなります。

厚生省は入院治療の時、付添解消をする方針を強力にすすめています。

当院は看護婦の勤務状況から、重症な方は当分家族の付添のもとに診療していく方針です。これも今後1年余しか継続出来ないかもしれません。その時はまた対応策を講じたいと思います。よろしくご協力をお願い致します。10月よりビタミン剤や感冒薬の投与が著しく制限されるようになりました。疲れた、全身がだるいと訴えて来た患者さんに、取り敢えずビタミン剤を投与しておき、検査しつつ原因を探し、その後本格的治療をするような方法は禁止されたのです。

ビタミン剤はご自分で、薬局より購入して服用して戴かねばなりません。これもよろしくご協力をお願い申し上げます。

(院長)