便便潜血 bensenkehannou
便潜血 Fecal latent blood
URL:http://shinbashi.ohisama-c.org/senketsu.html
(1)大腸がんやポリープの検査が必要です。
「便潜血反応」は「大腸がん」を調べる検診項目です。
大腸がんの表面は出血しやすいので、便が大腸を通過するときに血が混じることが多いのです。見た目では出血がなくても、検査をすると血液が検出される状態を「潜血」と呼んでいます。
便の検査は簡単で費用も安いので、大腸がんのスクリーニングによく用いられています。
ただし、大腸がんや大腸ポリープだけでなく、痔からの出血でも陽性になります。また胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血でも陽性になるので、注意が必要です。
(2)受けるべき検査は「大腸内視鏡」です。
大腸がんの検査としては、大腸の内視鏡検査がもっとも確実な方法です。
・バリウムの検査では便とポリープとの区別がつきにくく、
結局内視鏡を受けることになったりします。
・CTによる検査はずいぶん発達しましたが、やはり最終判断や治療は内視鏡になります。
・カプセル内視鏡では、腸管をふくらませて小さい病変を見つけるということができません。
内視鏡検査は、日本が世界をリードしている分野であり、特に早期大腸がんの診断と治療においては世界トップといってよいレベルにあります。
早い時期に検査を受けて必要な治療を受けておくとよいでしょう。できれば同じ日に、胃の内視鏡検査も受けておけばさらに安心です。
Q&A(よくあるご質問と回答をご紹介します。)
Q1.もう一度、検便の検査を受けるというのはダメなのですか?
便潜血反応は、がんやポリープの表面からの出血を見ています。しかし毎回必ず出血するわけではありません。
「陽性なら明らかに異常。陰性でも安心はできない」というのがこの検査です。
だから「再検査で陰性だったから、大腸がんはない」というわけには行きません。
一回でも陽性が出たら、きちんと精密検査を受ける必要があるのです。
Q2.便潜血は1回でなく2回受けたほうがいいと聞いたけれど?
便潜血は「1回法」と「2回法」があります。
上記の原理からいって、何度も受けたほうが陽性率(ひっかかる確率)が高くなります。
進行大腸がんの場合、1回法で60%、2回法で90%が診断できるとされています。
だから、検診はできるだけ「2回法」でお受けください。
ただし早期大腸がんでは、2回法でも50%程度しか診断できません。
だから、どうしても大腸がんが心配という方は、直接大腸の内視鏡などを受けるとよいでしょう。
Q3.大腸の内視鏡検査はなんだか大変そう…
別のページにも書いてありますが、大腸の内視鏡検査で一番大変なのは、朝からの下剤をきちんと飲むことです。
粉薬を2リットルの水に溶かして2時間で飲むというのが原則です。
水洗トイレと同じ原理で、腸の中の便がきれいに押し流されてしまいます。クリニックで飲んでもよいし、ご自宅でお飲みいただいてもかまいません。
つらいと思われる方は、吐き気止めを飲むなど、お一人お一人の症状にあわせて対応させていただいております。
内視鏡検査は、女性や小柄な方で腸の長い方、おなかの手術を何度も受けた方では、痛みが出やすい傾向があります。
当クリニックでは軽い痛み止めや鎮静剤を使いますので、「とても楽に検査が受けられた」という評判をいただいています。
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