そんなのあたりまえと思われるでしょう。しかし母乳に代わるミルクがたくさん出回っている今、なぜ、あえて母乳なの〜?

<理想的な栄養>

 赤ちゃんに必要な栄養はすべて含み、消化吸収にすぐれ胃腸に負担をかけません。病気からまもる免疫グロブリンも含みます。

<心の発達>

 赤ちゃんはお母さんに優しく抱かれ、十分おっぱいを吸うことで、お母さんの温もりや匂い、そして心臓の鼓動もかんじます。

「母と子のきずな」はこの安心感から深まってゆくのです。

 今、 ご自分の乳首を触ってみてください。

     やわらかいですか?

     よく伸びるでしょうか?

赤ちゃんはやわらかくて、よく伸びるおっぱいが大好きで上手に吸えます。

さあ、妊娠したらおっぱいのお手入れをはじめましょう。赤ちゃんを迎える準備です。

<16週から乳頭、乳輪部マッサージ>

 マッサージをする側と反対側の手のひらで乳房をつかみ、同じ側の親指、人差し指、中指で乳頭をつかみます。

(扁平乳頭や陥没乳頭の場合には刺激をして乳頭を突出させます)そのまま、横方向、縦方向に揉みずらします。

注意:お腹が張ってくるような時にはお休みしましょう。一日一回入浴時に行いましょう。

 あかちゃん誕生後すぐに、分娩台のうえでお母さんの肌とあかちゃんの肌とを密着させて抱いてもらいます(このことをカンガルーケアといいます)。

 窮屈で狭い産道を通り、やっと生まれてきたあかちゃんは全身の感覚がとても敏感になっています。このときに、あかちゃんは全身でお母さんを感じ取ることで、安心し、幸せな気分に満ちあふれます。そして、あかちゃんはお母さんのおっぱいの匂いを頼りに、自分から乳首に吸い付くことができるのです。

 あかちゃんが泣いたとき、お乳を欲しそうなしぐさをしたら授乳します(これを自律授乳といいます)。

 あかちゃんがおっぱいが欲しいときに、いつでも

すぐにあげられるためには、お母さんとあかちゃんが常に一緒にいる必要があります。

 あかちゃんが欲しがったら何回でもおっぱいを吸わせてあげましょう。あかちゃんがおっぱいを吸うことでお母さんの乳腺が刺激され、おっぱいがたくさん出てくるようになるのです。

 あかちゃん誕生後、お母さんとあかちゃんは一緒の部屋に戻ります。そして、あかちゃんが泣くたびにおっぱいを吸わせましょう。