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観音山丘陵ネット会議 平成20年度 第6回

講演:「趣味の自然観察」
       日時:10月28日(火) 夜7時〜9時
講師:池沢隆一 (群馬の蝶を語る会代表)
        場所:高崎市総合福祉センター第一会議室
            入場無料、参加自由
《案内文》
     池沢さんは、昨年のネット会議において、観音山丘陵の蝶について
    10年来の観察データーを元に現状と変化を詳しくお話くださいました。
     生き物の生態が複雑でデリケートなこと、丘陵にはまだかろうじて
    豊かな自然が残っていることを踏まえ、カッパピアの跡地などをどう
    整備していったらよいかアドバイスもいただいています。
   
     今回、池沢さんの蝶三昧の日(退職後)の中から、自然観察の楽しさ、
    記録をする意義などについてお話くださいます。
     また、昆虫採集の必要性とその生かし方について教えていただきます。
     自然観察のひとつの方法として、昆虫写真を撮るコツなどもご教示く
    ださるようお願いしました。
    
     普段、気になっている身近な生き物について、じっくり観察してみませんか?
    
     知れば知るほど面白い虫たちの世界へさらに興味が広がることと思います。


《お話の内容》
    里山・吉井町上奥平の四季 (春夏秋冬)
    海外の話題 (ラオス、中国、モロッコ、モンゴル、キルギス)
    昆虫採集の問題
    昆虫を趣味とした人たち
    環境問題にからむ蝶
    データの大切さ
    真実とは

《報告》
   観音山丘陵ネット会議 平成20年度第6回が28日に行なわれました。
   会員でもあり、群馬の蝶を語る会代表の池澤隆一さんのお話でした。
   テーマは「趣味の自然観察」ということでしたが、里山の自然として
   吉井町上奥平の四季、ラオス、中国、モンゴル、モロッコ、キルギス
  などの様子をたくさんの映像でご紹介くださいました。

   また、まとめとして環境や自然については自分の目で見て判断する力
  をつけることが必要で、何歳になっても勉強!勉強!だそうです。
   自然を知ることは楽しいし健康にも良いというお話でした。

   データが残ることが自然観察を生かす方法である。そのために、群蝶
  会もがんばっている。

   温暖化と昆虫の関係は単純ではなく、人為的な食草の導入や都市部の
   ヒートアイランド現象などが大きいと思われる。ということです。
   こういう事も、データーがあって初めていろいろ言えるわけです。

   来場者の方々からは、普段の自然観察からの鋭い質問が出て、たいへん
  有意義な会となりました。
   タテハチョウの足が4本しかないのに気づいた。
   飛ばない蛾がいる。(オスとメスとが全然違う姿のものなど)
  など

   昆虫採集の功罪については、昆虫採集で絶滅した蝶はいない。
   生息環境の変化が原因であり、蝶そのものだけを保護してもだめで、
   環境全体を保護しないといけない。と強調されました。

   シジミチョウはアリと共生するものが多く、アリが生息できないと蝶も
  生きていけないのだそうです。飼育した蝶を生息地に放しても、生息地
  の蝶は増えないそうです。

   難しいものです。

   今後、子供たちの自然観察の眼を養うこと、自然の生き物に触れることが
  必要という点で共通の思いが深まり、来年度の活動計画へ課題となりま
  した。