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観音山丘陵ネット会議報告 
平成20年度第5回 9月27日午後7時〜9時 高崎市総合福祉センター第一会議室

「観音山丘陵の野鳥について」 
  講師:割田兼弘(日本野鳥の会 元高崎支部長)

《案内文》
  秋の気配も濃くなってきました。
  観音山丘陵ネットの会では、今回は野鳥について勉強します。
  生態系の上位にいる鳥を考えることは地域の自然全体を考えることになるかと思います。  
  是非、ご参加ください。

《お話の内容》
        トキの放鳥と地域の自然回復について
        サンコウチョウ・・・夏鳥の激減
        タカの渡り・・・・カウント数の減少
        渡りについて
          など

《講演会要旨》西野の聞き取りメモとして
1)佐渡のトキの放鳥について
   大学生の時にバードウオッチング仲間とトキを見に行くチャンスがあったが、旅行費用がなくて行かなかった。その後、トキはどんどん減ってしまって見る機会が無くなってしまった。残念に思っている。大学の仲間だった人がトキの保護に関わっているので、
今回の放鳥はうれしい。
   トキは保護鳥から特別保護鳥、国際保護鳥へと指定。5羽になった段階で人工飼育を目指したが、日本のトキは全滅してしまった。
   朝鮮半島のトキも絶滅。中国の一部にだけに生存。中国からのトキが増えて120羽になった。今年初めて10羽を自然の中に放鳥する中国では1000羽くらい。
トキは渡りをするものと、しないものがあった。遺伝子的には中国のトキと日本のトキは同種と言って良い。  

2)観音山丘陵について 
   観音山丘陵といいうのは、烏川、鏑川で挟まれた丘陵と考えると、南側より北側の方が斜面がきつく、比較的開発されずに自然が残っているように思う。
   自分の野鳥観察範囲も北側が多い。
   観音山丘陵は里山としての管理がされなくなり木が育って自然度としてはピークの時を迎えているように思う。今後、このままだと、常緑広葉樹が生い茂る森になって、里山的な自然はむしろ下降していくだろうということ。竹林の繁茂も問題になるだろう。

3)サンコウチョウ
   サンコウチョウは珍しいので、居ることがわかると50人くらいが見に来て大騒ぎになるので、生息場所は詳しくは言えない。

   サンコウチョウは熱帯雨林で越冬して、日本にきて繁殖する。日本以外の繁殖地はないので、日本で観測されるサンコウチョウが減っていることは、全部のサンコウチョウが減っていることを意味する。
   日本の繁殖数はゴルフ場造成などが盛んだった前後に変わりがなく、その後の減少は日本での環境変化というより、越冬地の熱帯雨林の破壊が原因と思われる。  

   サンコウチョウの巣・・・スギやヒノキの木の皮で作る。完成後に苔を付けて目立たなくする。
   子育て・・・メスが主に餌やりや糞の始末。オスも餌運びに協力するようだ。
   巣・・・森の中、上に葉が茂っている鬱蒼とした所が多い。藤蔓などが垂れてループになっているところ。地面から2メートルくらい高さにぶら下がっていて蛇が来ないところ。

   子育て、巣立ちの様子をきれいな写真で見せていただきました。
  
   サンコウチョウなど渡りをする鳥は大体、同じところに戻って巣作りする。
   子育ての様子を観察するのに5時間くらい同じ場所にいる。じっとしているといろいろな音が聞こえて、さまざまなことに気がつく。
   カジカガエル、クロツグミなど。カミツキガメを踏んだこともある。


4)渡りについて
   秋の渡りは、北から南への移動。鳥がやって来たときは、あっ来たなと気づくが、いなくなるときは、いつの間にかいなくなるので、なかなかいつとは気づかない。
   いろいろな渡りの例についてお話。渡りの理由も、なぞが多い。
   その他、いろいろな鳥の移動について。
   留鳥といわれるものも固体は移動している。


《探鳥会をしましょう》
  写真を見たり、話を聞くだけでは興味がもてないでしょう。
  探鳥会や自然観察会を実施して、触れることが大切とおもいます。


 ということで、12月20日にカッパピアと七夕山でで探鳥会をしていただくことに・・・